「DJの持ち時間はたった20分でも十分説」

オルタナイトでのコウノのDJが神回だったのがとても興味深かったので、

今日はそれについてばっかり考えてます。笑


DJというのは、60~120分くらいの比較的長めの持ち時間の中で、

いかにして流れやピークを作っていくかというのがスキルだったりするんだけど、

実はそれが全てではないし、たとえ短いセットでもスキル高いプレイをすることは、

決して不可能ではないと思う。


野球でいえば(試合を作る)先発投手がロングセットで、

セットアッパーがショートセットだといえるし、

サッカーに例えればショートセットはスーパーサブだといえる。


状況を的確に判断して最適解を導き出すのはロングでもショートでも同じだけど、

ロングは全体を俯瞰しつつ高アベレージを目指すのに対して、ショートは一点突破型。

もちろんアテが外れることもあるけれど、ハマったときの爆発力は計り知れないし、

短い時間内に結果を出さないといけないので、難易度は相応に高いと思う。


ゲストDJでの出演なら、名刺代わりの選曲みたいなこともできるけど、

毎月のレギュラーではそうもいかないので、当日の雰囲気や選曲から、

今晩の自分をどの位置に立たせるかというのを定める必要があるんだよね。


ただ、雰囲気なんてものは、イベント中でも刻一刻と変化するもの。

つまり、ある程度は柔軟に対応できなければならなかったりもするから、

言葉でいうほど簡単じゃあないんだけどね。



ところで、なんでコウノのDJスキルがゲームスキルにも通ずるのか?というと、

もちろんDJの基礎技術の高さもあるんだけど、

(盛り上げるという)目的達成までの最短ルートへの導き方には、

(よく動画サイトなどで見られる)ゲームの最速クリア理論や、

いわゆる稼ぎプレイの際に重要視される、いかに短いターン(時間)で高いダメージを与えるか?という、

火力効率(ゲーム用語でいうところのDPS)の概念があるからだと思う(笑)


そう、最短ルートで最大火力ってこんな感じ。デンプシーロール!!!

ワン・ツー・ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!(クリティカルx5)

計7曲(1曲3分x7=約20分)もあれば、もうこれで十分なのかと。

決して盛り上げることだけが全てではないしね。

フロアの熱の引き際を見計らって、綺麗にフラットまで戻すのもスキルのうち。


この幕之内一歩は、相手が崩れ落ちててもレフリーが止めるまでブンブン振りまくる、

スポーツマンシップサイコ野郎だけど、DJでそれはスマートじゃないからね。


こないだも実際には、もう7曲目でレッチリに落としてるし、

仮に最初のワン・ツーが入らなくてもそれはそれで、また違った展開をすればいいし、

リクエストに応えたりしながら仕切り直して、次のDJにバトンを渡せばいい。


そうやってDJを交代させながら、どっかのタイミングで誰かがデンプシーロールを出してピークを作れたらいいなってのがオルタナイトだし、僕のやるイベントは大体そういう考え方で動いてたりします。

(どう考えてもインディよりラウドの方がデンプシー発動しやすいって話は置いとこう)


ただ、なんでこんなことを書きたくなったかっていうと、

この後にアップするセットリストを見ただけじゃ、いくら神回だったとか騒いでも、

遊びに来てない人には全く伝わらないと思ったからなんです。


テキストにしてしまうとたった数曲での話でしかないからね。

でも現場では、たった1曲の中にも無数の瞬間が存在していて、、当たり前か。


それを、ただ、書きたかったんだよね。

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