「Playlist」GROOVER January 2022
01.The Weeknd - Gasoline
突如リリースされた新作「DAWN FM」、ここから新たなる3部作が始まるそうです。音のベースは前作の延長ですが、歌詞にR.E.M.が出てきたりと彼はデビューの頃から一貫して引用のセンスが良いですね。ちなみに「朝の五時~!」っていうと故・志村けんと石野陽子のコント思い出す世代です。
02.Mitski - Love Me More
いよいよリリースとなる最新作「Laurel Hell」より先行4曲目。今回もシンセポップだけどどう聴いてもミツキなのが凄い。彼女が「私をもっと愛して」「溺れさせて」「きれいにして」と歌うと、自分の思いが届いてるかのごとく錯覚してしまう重ファンです。新作では「愛」がこれまで以上に押し出された内容になるのかな?そしてMVに出てくる(あのおなじみの)ステージ衣装着たパペットが不気味。。
03.alt-J - Hard Drive Gold
英ヨークシャー出身のそろそろベテランに足を踏み入れつつある3ピース、アルト・ジェイ。
2/11リリース予定の新作「The Dream」からの先行曲は、いつになくシンプルなグルーヴの利いたローファイ・ナンバー。暗号通過を皮肉ったリリックで「ハードドライブに金をぶっこんでくれよ」と歌っています。
04.Spector - Catch You On The Way Back In
実は7年ぶりとなる新作3rd。イギリスのバンドなのに10年活動してアルバム3枚目って凄くない?そういうバンドは信じられるんですよ。いや、今まで信じてなくてごめんなさい。どこかアカ抜けないバンドではあるんだけど、The Vaccinnesにパワーバラッドやらせたようなこの曲が推せます。
05.NEIL FRANCES, Benny Sings - where I become someone
LA拠点のデュオがオランダのBenny Singsを迎えて生まれたニュー・ディスコ曲。へろへろに踊りたい。
06.Arlie - crashing down
アメリカはナッシュビルの新人バンドArlie、FOW~Sugarbombラインのフックが弾けたパワーポップ!SSWは完全にリバイバルしてるし、その流れでパワポも戻ってきて欲しいよね!
07.Golf Alpha Bravo - Smoothie
オーストラリア出身でLA拠点のSSW、60'sポップ~サーフィン・サウンドに乗せてグルーヴするドライブ・ナンバーで、少しベックも感じますね。
08.Fontaines D.C. - Jackie Down The Line
早くも3rdに向けて動き出したフォンテインズDC、従来の路線を踏襲しながらもよりシンプルに削ぎ落されたプロダクションが光るナンバーで、たまに入る「トゥトゥトゥ、ラララ」のポップなさじ加減もいいですね。
09.Central Cee - Retail Therapy
BBC Sound of 2022にも選出されたロンドンはシェパーズブッシュ出身のラッパー。カニエや2PACも使った古典、Hank Crawford「Wildflower」を高速サンプリングした禍々しさがグレイト。
10.Felicia Lu - Dear Karma
ドイツ出身でオーストリア拠点の24歳。前epまでの王道ポップ路線からやや軌道修正した、ユニークかつひねりのあるダーク・ポップが魅力的で少し気になってきました。
11.Kae Tempest - More Pressure ft. Kevin Abstract
英ポエトリー・ラッパーによる新曲は、Kae(kateから改名しました)とケビン(ブロックハンプトン)への濃ゆい共演を80's風シンセ・トラックに乗っけたトラックで、緊張感を漂わせながらも高揚感に溢れてる感じが最高に格好良い!4月リリース予定の新作には他にも多彩なゲストが参加するようです。
12.Anish Kumar, Barry Can't Swim - Blackpool Boulevard
英注目のトラックメーカー2人による、Ninja Tune傘下のTechnicolourよりリリースされたシネマティック・ピアノ・ハウス。エネルギッシュなグルーヴがもう踊らずにはいられないねえ。
DJ GAMMY
13.Anthony Joseph - Totem (David Walters Remix)
トリニダードトバゴ生まれの詩人アンソニージョセフの2018年のジャズファンク曲を、フレンチカリビアンアーティストが予想通りの軽やかに華やかに仕立て上げたナイスリミックス。
14.Diogo Strausz - Flight Of Sagittarius (Extended)
ブラジルのリエディットデュオBALAKOのジオゴがソロで活動しだしたわけですが、最新曲がマルコスヴァーリ直系の良いブラジリアンブギーで最高ですね。
15.Kojey Radical - Payback (feat. Knucks)
ガーナ生まれのイーストロンドンのラッパーの新作からの先行曲がすんごいね。粘っこいPファンクマナーにナックスとのフローも絡み合う!さすがSwindle。
16.DOPE LEMON - Howl With Me
最新アルバムにこんな曲入ってるやないですか。最初から最後までチャカチャスのJungle Feverをまんまモロ使いですよ。負けました。
17.Poppy Ajudha - HOLIDAY FROM REALITY
サウスロンドンのジャズシーンで注目されてるSSWの新曲。しっかりとTalkin’ LoudなUKソウルも感じさせるあたりがわかってる〜な注目株。
18.Era, Dro Kenji - Somebody I Know
これも今どきなハードドライヴィンなラップソングですが、ビート強めのミニマルなリフはかなり好み。緩急も滑らかにトレースしてて品も良し。
19.Les Krills - Unsteady Mind
映画製作もやるオーストラリアのデュオ。叙情的で清涼感ある伸びやかなサウンドも魅力だが、展開もしっかりと持っていってくれる、どこか懐かしいソングライティングが最高です。
20.Hermitude - St Claire
こちらもオーストラリアのおなじみのデュオによる文句なしの野外向け立体音響テックハウス。近年の海外ビッグクラブは音数もだいぶミニマル寄りな傾向になってきてるのも相まって、ハマりそうですね。
DJ KiM
21. Muse - Won’t Stand Down
インスタのティーザーで強烈なブレイクダウンが明かされていた久々の新曲。メタルコア顔負けっていうか(そもそもブレイクダウンでメタル云々いうとややこしい)前々からそれっぽいヘヴィなリフはたくさんあったけど、今回はかなり思い切ってこっち方面に舵切りましたね。ミキシングにBMTHを手掛けた人を起用しているので、そりゃこういう音になるかと納得のサウンド。
22. Kayzo, GHØSTKID - The Sickness
以前からKayzo自身がプレイしていたコラボ新曲。ヘヴィな質感はもちろんなんですが、EDMすぎない音色がめちゃくちゃ好感持てる良いコラボの塩梅です。
23. Vein.fm - The Killing Bomb
いつのまにかしれっと改名していたUSボストンのハードコアバンドの新曲。全てをなぎ倒す如くの破壊的なサウンド、Code Orangeの影響も垣間見えるインダストリアルっぽさを包括しているのも好み。アルバムは3月!
24. Kill Alters - Dissect Me
実験性の高い電子音楽を扱うシカゴのレーベル、<Hausu Mountain>よりリリースされたNYC出身のバンド。ドラマーはLightning Boltのメンバー、コンポーザーはMachine Girlのメンバーとのデュオもやってたり、この周辺が好きなら絶対に押さえておくべきインダストリアル/ハードコアパンク。
25. Static Dress, King Yosef - Di-sinTer
昨年にも一度ご紹介したUKの新世代ポストハードコアバンド。00年代スクリーモの影響を色濃くアップデートさせながら、ティム・バートン、ジェームズ・ワン、さらに具体的には2000年に公開されたターセム・シン監督の映画『The Cell』などからもインスパイアされたビジュアル面も要注目。
26. Loathe - Dimorphous Display
UK新世代メタルコアバンド、Code Orangeへの別分野からの呼応的な位置付けでしたが、今作はコラボ企画の一つとして若干意外な角度でのアプローチに。ヘヴィネスやゴスとシューゲイザーなサウンドの境界線を更に曖昧にしつつも、突如迫り来るメタルパートで独自の世界観を築いています。
DJ Case
27. SASAMI – Say It
最新作『Squeeze』でよりハードな方向へシフトしたSASAMI、曖昧な立ち位置だった以前よりもぶっ飛んでて良いですね。強烈なビートとノイズを効かせた合間に聴こえる”Just Say It, Say It”の囁きが印象に残るリード曲!妖怪濡女をモチーフとしたヴィジュアルがめちゃ怖い。
28. Destroyer – Tintoretto, It’s For You
2020年『Have We Met』以来のカムバックDestroyerことDan Bejar、シンセポップ風だった前作のイメージを払拭するような不穏感漂う1曲。語り口のようなボーカルから歪んだシンセと割れるドラム、高鳴るトランペットで締める流れが最高に上品。
29. Jordan Stephens, Miraa May – Big Bad Mood
2010年台前半にシーンを席巻したブライトン発のヒップホップデュオRizzle Kicks(個人的に大好きだった)のメンバーJordan Stephens、久しぶりに追いかけてみると細々とソロで活動していたようです。2022年1発目リリースは、プロデューサーにJoe Hertzを迎えよりメインストリームに振れたMiraa Mayとのコラボ曲!
30. FKA Twigs - jealousy (feat. rema)
満を持してリリースされたFKA TwigsのMixtapeよりremaをfeat.したこの曲を。彼女らしいひりひりとした緊張感は抑えめに全体的によりポップに仕上がった傑作かと。豪華客演はもちろんのこと、メインプロデューサーにはRosalía作品でお馴染みのEl Guincho、本曲に関してはFred again..の名前もクレジットされてます。
31. Rokia Koné, Jacknife Lee - Kurunba
マリ共和国・バマコの薔薇と呼ばれるRokia KonéとR.E.M, The Killers, Weezerなどのプロデュースでお馴染みJacknife Leeが手を組んだアルバム『BAMANAN』からのリード曲がダンサブルでにっこにこ。マリ南部・バンバラ族の言語・文化・習慣などへのオマージュが散りばめられた内容になるそうです。
32. Holodrum - Free Advice
SNSでもプチ話題になったHolodrumのデビュー曲。Yard Actなど数々の英国バンドメンバーで構成され、Liquid LiquidやTom Tom Clubを彷彿とさせるチープシックなダンスパンクを奏でる注目株。耳に残るメロディーと単純そうで複雑な音、タイト且つシュールな出来上がりはポテンシャルを感じさせますね。
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