「The 30 Best Albums of 2019」


2019年は年間ベストやらないつもりだったけど、お客さんから結構聞かれるので頑張ってみました。一応DJなのでどんだけ陳腐な表現でもコメントは入れたいのですが、時間的都合により15位までです。それでも2018年よりは多いです。良ければご覧ください~






30.
Ride: This Is Not A Safe Place
 (Wichita/PIAS)






29.
G Flip: About Us
 (Future Classic)






28.
Little Simz: GREY Area
 (AGE 101 MUSIC/AWAL)






27.
The Chemical Brothers: No Geography
 (A Virgin EMI/Universal)






26.
Shura: forevher 
(Secretly Canadian)






25.
DIIV: Deceiver 
(Captured Tracks)






24.
Kedr Livanskiy: Your Need 
(2MR)






23.
Kaytranada: BUBBA 
(RCA)






22.
Vegyn: Only Diamonds Cut Diamonds 
(Vegyn/PLZ Make It Ruins)






21.
Toro Y Moi: Outer Peace
(Carpark Records)






20.
Yuna: Rouge 
(A Verve Forecast/UMG)






19.
Foxygen: Seeing Other People 
(Jagiaguwar)






18.
Sampa the Great: The Return
(Ninja Tune)






17.
Vampire Weekend: Father of the Bride
(Columbia/Spring Snow)






16.
Solange: When I Get Home 
(Columbia/Sony)






15. 
Rocketship: Thanks to You 

(Darla Records)


かつてSlumberlandからリリースされた1stが伝説的名盤として知られているインディーポップ/シューゲイザーバンド。13年ぶりとなる最新作。彼らのサウンドが持つモダニズムと普遍性が20年以上経っても未だ陳腐化しないことには本当に驚かされます。






14. 
The National: I Am Easy to Find
(4AD)

エレクトロニカとストリングスが織りなす映画のスコアのようなムードに差し込まれた絶望感とロマンティシズム。ゲストの女性シンガー陣が美しいレイヤーを加えることで新たなる一面を魅せてくれた、現代最高峰のアートロック・アルバム。






13.
Aldous Harding: Designer 

(4AD)


初めて観たときの衝撃は忘れられないな。今後はこういうヘンテコSSWがいっぱい出てくるのかなと思いきや誰も続こうとしないのも最高。しかし今作ではそんな彼女もポップに寄せてきて、美しいフォークソングを全編に渡って聴かせてくれます。






12.
Erin Anne: Tough Love 

(Carpark Records)

LAのシンガー/ソングライター。ニューウェーヴでLo-Fi、パンクにフォークが絶妙に掛け合う万華鏡のようなデビューアルバム。USインディの理想形のようなサウンドにも関わらず未だ無名なのが信じられない。






11.
Charli XCX: Charli
(Atlantic)

2019年屈指のワンツーであるアルバム冒頭2曲で決まりでしょう。

チャーリーの元気いっぱいでオラオラな感じが最高にキュートです。






10.
Lizzo: Cuz I Love You 
(Nice Life/Atlantic)

2019年はコーチェラから人気がうなぎ上りになっていって、ACLで最高潮を迎えた瞬間に立ち会えて良かったです。リゾのポジティヴ・パワーは本当に活力をもらえるし、アルバムも全編そのエネルギーに満ちています。You can do anything!






9.
Warmduscher: Tainted Lunch
(The Leaf Label)

たった30分間に魅力を余すところなく詰め込んだオルタナティヴ・エンターテイメント。

オルタナロックが持つ変態的側面をここまでポップに鳴らすバンドは今までいなかったかと。






8.
Nilüfer Yanya: Miss Universe

(ATO/PIAS)

クラスにいる非凡だけど目立たない才女みたいな存在。ヤンヤは不器用だと思う。

屈指の名曲であるTearsをライブで演らないのとか正にそれ。でもソウルフルでフォーキーなSSWとして新しさ、ALのクオリティーは群を抜いていました。






7.
Big Thief: Two Hands 
(4AD)

夕暮れどきに観たライブも良かったけど、やっぱりクローズドされた箱で観ないとわからない魅力があるバンド。1年で2枚リリースしてその2枚ともが各メディアのチャート上位に食い込むという絶賛っぷり。個人的には力強く歌い上げる曲が多いこちらのアルバムが好き。






6.
Clairo: Immunity 
(FADER Label)

ポップかつ程よい中毒性で、ベッドルーム・ポップをメインストリームにまで一気に押し上げたクレイロ。あの眠そうな佇まいの彼女が今やポップ・スターですから。その辺にいるSSWとはポテンシャルが違ったようです。






5.

Yawners: Just Calm Down 
(La Castanya)

90'sパワーポップ黄金期のムードを現行インディースタイルで鳴らす稀有なスペインのバンド。Fastbacksを思わせるパンキッシュな疾走感とキャッチーなフックがドツボすぎます。






4.

Jay Som: Anak ko 

(Tugboat Records)

ジャケットのムードそのままにアルバム全編通してウィットに富んだ、今年のインディ/SSW作品の筆頭。Snail Mailに負けずとも劣らない高いソングライティング力で、評価を一気に上げました。






3.

Lana Del Rey: Norman Fucking Rockwell! 

(Polydor/Universal)

自分の無知による引け目などもう気にしても仕方がない。評論家による(引用の)解説を読めば読むほど、彼女の存在感や奥深さが際立ってくる。LAから想う美しくも切ないアメリカへの憧憬が大きくうねり、終盤に向けてあがっていく流れがたまらない。ライブを観てれば2019年ベストだったかも。2020年こそは観たい。






2.

Tyler, the Creator: IGOR (Columbia/Sony)

ノイジーで尖ったドラムビートにハーモニーある歌モノがサウンドの幅を広げ、幻想的な世界観に到達した。ラップアルバムとしては異端で、ロックが持つダイナミズムを利用しつつも(オルタナ)ロックではないのが現在のシーンで抜きんでる所以。サンプリングで話題になったGone,Goneはビート・パートに突入しない演り方で?その後セットリストから弾かれた格好に。






1. 

Billie Eilish: When We All Fall Asleep, Where Do We Go? (Darkroom/Interscope)

美しい顔とゆるキャラ体形、それを隠すファッションでキッズにも大人気。2019年の顔であることに誰もが異論のないビリー・アイリッシュ。


epを経て満を持してリリースされたこの作品の凄いところは、bad guyのつかみから終盤手前のバラッド、bury a friendのラストで高らかに歌い上げてモンスターに打ち勝つまで、この1枚で完璧なセットリストが作れてしまうことだと思う。オアシスやアクモンなどかつてのモンスター新人もここまでのクオリティではなかったかと。


このアルバムが神格化しすぎてローゼズのような沼に入らないことだけが唯一の不安なので、早く新作をリリースして欲しい。シリアスでドラスティックな世の中と対峙するのがポップスターの宿命で、2020年代を彼女が背負っていくことになるのかはまだわからないけど、それに打ち勝てるよう全力で応援したいと思う。






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2019年は良いアルバムは少なかったなと思ってたけど、こうしてまとめてみると選ぶのに困るくらい多かったです。20枚くらい溢れました。ただ、クラブプレイする上でのパンチある曲やじっくり推したい曲は少なかったです。DJとしての自分とリスナーとしての自分が混在するので、すぐにややこしくなるけどね。


今年は特にアルバムでよく聴いた年で、曲ごとにはあまり聴かなかったかな。

トップ3はダントツとして、全体的にはフォーキーな流れを紡いだ美しいアルバムの良さが際立ちました。これもストリーミング時代にアルバムを作る回答の一つだといえそうです。

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